マッケンジー法
姿勢が悪いと本当に身体の調子が悪くなるのか??
こんばんわ。ちょっと挑戦的なタイトルになりましたが、良くテレビや週刊誌で取り上げられている“姿勢”について、マッケンジー法での治療の経験から思う事を書きました。
結論から言うと、その人の状態・感受性によって答えが分かれてくると思います。
→ 今現在、特に困る様な症状がない人
これと言って何も症状のない人にとっては、「活動的な生活を送っており、長時間悪い姿勢を強いられなければ、世の中で言われている程気にしなくても良いかな。」というのが僕の考えです。
もう少し補足すると、正直、「悪い姿勢をとり続ける事が難しいのでわからない。」というのが本音です。適度な運動量と姿勢の変化を保てていれば “ちょっと姿勢が悪い” という理由だけで、直ちにその人の健康や寿命に影響はないと思っています。勿論、見た目からくるその人の印象の変化や、立居振舞において自信がつく。スポーツのパフォーマンスが上がるといった効果は有ると思います。
→ 体のどこかに痛みや痺れ、可動制限などの症状がある方
経験上、姿勢が関係している場合があります。姿勢であったり特定の動作で症状に変化がみられることが多いですが、実際症状が出ている時に、様々な刺激に対してどう変化するのかを確認しないとはっきりとはわかりません。
なんでもかんでも「歪み」や「非対称」を治せば解決!!という訳ではなくケースバイケースで、評価の基準となるものを見つけ定点観測を続けて、それがどう変わるかで判断した方が良いと思います。
目次
- 姿勢は、こまめに変えよう
- 寝返りの効能。「寝相が悪い」のは良いこと!!
- マッケンジー法と姿勢矯正
姿勢は、こまめに変えよう
言わずもがな、姿勢は恐らく「良い方」が健康的であり悪い姿勢は見た目もよくないのですが、人間は立ったり座ったり動いたり、夜は横になったり、身体の姿勢を変化させるのが常です。そういう意味で、限られた時間の悪い姿勢は誰にでもあるもので、あまり神経質に考える必要はないと思います。(※「姿勢は悪くてもよい」と言ってるのではありません。念のため)
逆に、例えどれだけ良い姿勢であっても、その姿勢を長時間維持することは、“身体のある部分” にとっては負担になってしまいます。
寝返りの効能。「寝相が悪い」のは良いこと!!
例として、就寝中の寝返りが分かり易いと思います。
結構ふざけたアニメーションですが、1分半でまとめていて分かり易いです。↓
【AC部アニメ】腰痛の原因は寝相の良さ!?その理由とは【ガッテン!×NHK1.5ch】
以下、骨子抜粋
腰痛持ちの人には「寝返りが少ない」という方が少なくありません。
そんな場合、寝返りを増やすことができれば、腰痛を元から絶てる可能性があります。人のお腹には内臓脂肪や臓器が集中していて、寝ているとその重さが腰にかかって血流が低下し、腰回りの筋肉が炎症をおこします。
さらに、沈んだ腰骨がじん帯を圧迫するので、痛みのWショックが来てしまいます。そこで全身の筋肉を柔らかくして寝返りしやすい体にすることで、腰への負担を分散させます。
実際、狭い空間での車中泊やカチカチの床での雑魚寝など、寝返りしにくいような状況下で寝た場合、翌朝の身体の硬さや腰の強張った感じがご理解できます。
適度な寝返りは身体に必要な事で、寝てる間でも定期的に身体を動かさないと血流が滞ります。重力で圧迫されている箇所も、適当に血流が流れやすくしないと栄養も行き届きませんし老廃物も流れません。自分が寝返りをうてなくて、身体の一か所が圧迫され続けて起こるのが褥瘡(床ずれ)です。
人並み以上に姿勢を意識されているモデルさんやバレリーナの人も、腰痛や体の不調を訴える方が沢山います。
高いヒールやバレーシューなどの特殊な靴からくる偏った身体の緊張も原因かもしれませんが、職業上、必要以上に胸や腰を反った状態を保つ意識が関係している可能性があります。
また、漫画家の平均寿命は57.6歳だそうです。
出所が不明なので本当かどうかはわかりませんが、医師や元スポーツ選手(特に力士)の寿命が短いことは割とよく知られており60歳前後の漫画家の訃報をよく見かけるので、相対的に短命であることは事実と思われます。
漫画家の場合は、座りっぱなしで睡眠時間も短く長時間労働、売れるまで低収入で精神衛生上の問題や食生活などの複合した原因が考えられ、姿勢の悪さは一つの要因でしかないのかも知れませんが「長時間の座位姿勢」というのは大きな特徴といって間違いないでしょう。
座りっぱなしの解決法はシンプルで、定期的に立ったり座ったりするだけです。
それだけで、耳の奥にある耳石という器官が刺激を感じ取り様々な効果が生まれます。以前、宇宙飛行士の訓練法や赤ちゃんの生育に関わる記事を書いていますので参考にしてください↓
座りっぱなしのリスク|百害あって一利なし!!
マッケンジー法と姿勢矯正
姿勢による影響について控えめなトーンで表現した感もありますが、実際、痛みや痺れを伴う症状を抱えている人で、姿勢を矯正しただけで顕著な変化が起こる事が良くあります。
座った状態で顎をひき、下部頸椎を軽く後ろに反らせる様な姿勢保持により手先の痺れが軽減したり、膝の曲がりにくさ・足裏の痺れや腫れなども、姿勢矯正や腰への刺激で改善することが多いです。
“姿勢を良くすればいいだけなら、自分でできるやん!!”
自分もそう思ったのですが、意外と難しいのです。
殆どの人が教育されるでもなく、個人の感覚で長年続けていた姿勢が基準となっているので、よりよい姿勢を実行できても違和感のため分かりません。
例えば、“歩き方を変える” のって難しそうな気がしませんか?
自分の歩き方は幼少期からの繰り返しで無意識に出来上がっているものなので、修正するのが難しいし、変えようとすると大変な違和感を伴うのと同じです。姿勢においてはとにかく腰や胸を反らせば良いと思われがちですが、頸椎の使い方・頭や顎の位置についての誤解もあり、特にご高齢の方は自分での姿勢の調整が不得手な方もいらっしゃいます。
まずは自分の姿勢を画像で確認しながら、ゆっくりと根気よく「悪い姿勢」と「矯正された姿勢」を交互に行い、感覚を掴んでいって頂いています。
今回は姿勢について触れましたが、また様々な角度からマッケンジー法の紹介をしていきたいと思います!!
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