健康・身体の事
座りっぱなしのリスク|動かないのは百害あって一利なし!!
長時間座る高齢者は死亡リスクが高い
- 座っている時以外は運動していてもリスク大!!
- 車中泊で肺塞栓による突然死も|熊本地震の避難者
- 耳石|耳慣れない重要な器官
- 赤ん坊を揺らすと大きく育つ!?
- 座りっぱなしの時に、自分で出来る事
座っているとき以外は運動していてもリスク大!!
米コーネル大学(ニューヨーク州)助教授Rebecca Seguin氏らが、米国の閉経後女性9万3,000人のデータを分析した。被験者は研究開始時点で50~ 79歳であり、12年以上の追跡を実施した結果、1日11時間以上座っているか非活動的に過ごしている女性は、 非活動的な時間が1日に4時間以下の女性に比べ、 全原因による早期死亡リスクが12%高いことが判明した。また、 非活動的な女性は、循環器疾患、がん、 冠動脈性心疾患により死亡するリスクがそれぞれ13%、21%、 27%高かった。 「American Journal of Preventive Medicine」2月号に掲載
あと重要なのは「1日に長時間座って過ごしていても、体力があり運動をしていれば保護効果が得られる。と想定されていましたが、その場合でも、
女性は35歳から筋量の低下がみられ、閉経によってさらに低下が加速する。定期的な運動、 特にウエイトトレーニングによってその影響を予防できるが、 生活の中で日常的に体を動かすようにすることも重要。「 “使わなければ失われる”。現代のさまざまな利便性や技術は、 効率を高める一方で、 活動性の低下や能力の衰えをもたらしている。 女性は活動的であり続ける方法を見出す必要がある」
中年期あるいはもっと早くから対策を始めれば小さな変化でも大きな差になることもある。「オフィスでは、 こまめに立ち上がって歩き回るようにすること。 退職して暇な時間が多い人は、 家の中や外を動き回る目的を見つけ、 テレビ番組の合間に立ち上がったり、 パソコン作業や読書の途中で休憩を取ったりして、 長時間の座業を意識して中断するようにするとよい」と、 同氏は助言している。 ※今回の研究では、
高齢女性の座っている時間の長さと早期死亡リスクの高さの間に関 連が示されたが、因果関係は確立されていない。
車中泊で肺塞栓による突然死も|熊本地震の避難者
熊本地震血栓塞栓症予防プロジェクトより
日本で2016年4月に発生した熊本地震では、
「
座った姿勢のままで長時間を過ごすと、血栓リスクが上昇することは以前からよく知られており、長時間のフライトで座りっぱなしの状態が続くと肺塞栓症が生じる
ブンデスリーガで活躍した高原直泰選手も、このエコノミー症候群で悩まされました。
どちらかというと、運動不足の人がなるイメージで「プロのサッカー選手でもなるんだ!」と驚いたので良く覚えています。
熊本地震では夜間の余震が多発したため自家用車の中で一夜を過ごす人も多く、そこで、
同誌の編集長のStanley Nattel氏は、以下の様に述べています。
「これは窮屈な姿勢で動かずに長時間過ごすリスクをまざまざと示し た実例である」 「飛行機に乗る際や車中で長時間過ごすことを余儀なくされる場合は 、 定期的に立ち上がって歩き回らなければならないことを再認識させ てくれた」
耳石|耳慣れない重要な器官
ダジャレはさておき、「座りっぱなしが何故悪いのか?」の解答に非常に近いと思われる内容が、過去のNHK「ためしてガッテン」で放送されていましたので紹介します。
無重力状態から帰還した宇宙飛行士は、筋肉が衰えてしまって、暫く独りで立つことができないというシーンを見たことがあると思います。勿論、宇宙飛行士もスペースシャトルやISSの中でそうならない様にトレーニングしている訳ですが、無重力状態でのトレーニングは効果が乏しい様です。
耳の奥にある耳石が無重力で浮いてしまって、刺激として脳に伝わらないのが原因らしいです。
耳の奥の耳石は、身体の傾き・位置・移動を感知して脳に伝達する役割があります。
宇宙でプカプカ耳石が浮いてしまっていると、バイクや車に例えると、大きな力を伝えるエンジンがあってもクラッチが切れて動力が伝えられない状態。
座り続けているときも耳石はあまり動きません。実はこの「耳石が活発に動かないこと」が大問題なのです!
耳石は全身の筋肉や自律神経(内臓や血管をコントロール)とつながっています。そのため、耳石が活発に働くと、筋肉の活動がよくなるだけでなく、心臓などの働きも良くなって血流が活発化。コレステロールや糖の代謝もよくなります。
一方、耳石があまり動かないと全身の筋肉や自律神経の働きも衰え、筋力の低下や循環機能低下、代謝の異常など様々な悪影響が起こると考えられています。
<2016年11月16日放送 NASA直伝!魅惑のアンチエイジング術 より抜粋>
赤ん坊を揺らすと大きく育つ!?
赤ん坊を揺らすことで、脳・神経・筋肉の発達の良い刺激となり、筋肉の付き方が20%アップしたとの研究結果があります。昔から赤ん坊をあやす時に揺らすのは正しかったんですね。。となると、アスリートは子供の時に抱っこして揺らされていた人が多いのか興味深くありますが、赤ん坊の頃に適度な刺激を与える事が重要なのは間違いなさそうです。
また、野良仕事を習慣にされているお年寄りは、高齢でも元気な方が多い気がします。これも耳石を活発に動かしているからなのかも。
「身体を動かす=耳石に刺激を与える」と言えるのではないでしょうか。
逆に、スポーツ選手で比較的短命な方が多いのは、現役で体力も代謝が盛んだったイメージが抜けず、引退後も暴飲暴食を続けてパタッと運動を辞めてしまったのに「俺は体力があるから」と思い込んでいる人の様な気がします。