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マッケンジー法

首(姿勢)が影響する肩・腕の痛み

肩関節と靭帯

 

久しぶりに肩に違和感を感じたり、ちょうど腕の痛みが姿勢で顕著に改善された症例がありましたので、今回は肩・腕に焦点をあてた内容になります。

 

過去の関連リンク → 姿勢が悪いと本当に身体の調子が悪くなるのか??

 

 

痛い箇所が原因とは限らない

 

先日、経験した症例です。

88歳の高齢の女性で、左腕を拳上して、ゆっくりと降ろしてくる時に90°付近で左肩の三角筋付近に強い痛みが生じます。

過去に事故で左肘を手術されていますが、今は痛みはありません。

 

途中を省略しますが、首や肩の様々な動きで評価しましたが大きな改善は見られず、最終的に座って姿勢を矯正した状態で左手の上げ下ろしをして貰うと、降ろす時に感じていた肩の痛みが消失しました。

姿勢を崩してもらって猫背で同じ動作を行うと、痛みが再現されます。

 

どうやら、姿勢(脊柱)が影響している様です。

首の姿勢

暫くしてから再度、確認のために姿勢を正した状態と崩した状態で腕の上げ下ろしをして貰いましたが、矯正した姿勢だと肩の痛みは起こりませんでした。

 

本人も驚かれていましたが、肩が原因ではなく、神経の通り道である首(頸椎)に何らかの問題があったようです。

実はこういう事は、沢山あります。

多くの方は、肩が痛くなったら「もうそろそろ歳だから…」と五十肩と自分で思い込み、実は肩は関係がないという例も多いです(※もちろん肩が原因の場合もあります)。

 

 

問題なのは、姿勢(首)が原因であっても、ずっと肩をマッサージしたり、「動かすのは良いことだ」と姿勢が悪いままで肩の運動を繰り返す事で、状態が悪化していた可能性がある。という事です。

 

 

特に理由なく、急に痛くなってすぐ直る痛み

こういう経験って、過去にありませんか? 

  • ふとした動作で痛くなった。
  • さっきまで痛くなかったのに急に痛い。
  • 特に思い当たる原因がない。
  • 結構痛いけど、気づいたら治っていた。

 



先日、自分も久しぶりに強い肩の痛みを経験しました。

雨戸を開けようとして戸を横に引いた時に、肩にピリッとした痛みが走りました。

最近肩を痛めていた訳でもなく、大して力を込めてもなかったので気にしていませんでしたが、痛みが段々強くなってきたのです。身体の前方で何か作業をしようとすると痛く、おろすと治まります。

 

「厄介だな~」と思いましたが、痛みが強くなるような動作は控えて普段通りの日常生活をしている内に、痛みは無くなっていました。翌日以降も何もなく、ブルンブルン肩を回しても、どれだけ力を入れても痛くありません。一体、なにが原因だったのやら・・・?

 

自分が敏感すぎたり感覚がおかしいのか?と疑いたくなりますが、こういった痛みの誤作動はよくあるものらしく、何らかの原因で脳の側坐核の働きが弱くなると、扁桃体から発信される痛みが制御されずに過剰に痛みを感じるそうです。

真相は分からずじまいですが、そういう痛みの時は「痛みがある箇所と別の問題」と考えた方が良さそうです。

 

もし、その箇所が本当に損傷した事による痛みであれば、負荷をかけると再現性があるはずです。ダメージを受けた組織が急に完治するのは考えにくいので。

 

 

マッケンジー法における、肩へのアプローチの仕方

マッケンジー法では、まず脊柱由来の可能性を考えます。 

これは肩に限らず、股関節や肘、手首や足首の末端の関節においても同じです。

勿論、痛むその場所自体が原因のこともありますので、問診で詳細を伺いながら総合的に判断していきますが、肩はもちろん、肘や手先の症状も、首(脊柱)の影響を受けている事がよくあります。

 

転倒しそうなおばあさん

 

例えば、転倒して手をついて肩を痛めた。という様な場合でも、肩そのものではなくて支えた時の脊柱(この場合は頸椎の付け根あたり)への衝撃が原因であったりします。

転倒などで手足のケガをして、その後手足のケガ自体は完治しているのにずっと違和感が残っている場合は、その時に受けた脊柱への影響を考えてみると良いかもしれません。

 

肩が痛くて、今まで肩に対して色々な治療を行ってきても効果が得られない人は、脊柱からくる症状を疑ってみて下さい。

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