健康・身体の事
死ぬまで歩くにはスクワットだけすればいい|小林 弘幸著
4月20日の金スマでも取り上げられていた本です。 とにかく題が分かり易い。
著者の小林先生が海外出張の時に“急性咽頭蓋炎”という疾患で息ができなくて死にそうになった経験から、健康に生きる事の大切さを再認識し、それまでの生活を見直してたどり着いた答えが「スクワット」です。
目次
・人間の身体は、動かすことでしか良くならない
・何故スクワットが身体によいのか?
・まず現状を把握(ベースラインの確認)
・スクワットする時の注意点
・どうしたらスクワットを継続できるか
・テレビ(金スマ)を見ていて気になった点
人間の身体は、動かすことでしか良くならない
動かさないと、身体の機能は落ちていきます。
例えば近視は、“目が悪くなった”と表現しますが、“近くの物しか見る必要がないから、遠くを見る機能を省いた”とも考えられます。
反対に、アフリカのサバンナに住んでいるような部族の人の視力が極端に高いのは、遠くを見る生活を送っているから。
本来は、「眼が悪くなった」というより、「近いものしか見ない環境に順応した」という表現の方が正しいかもしれません。だって、遠くを見る必要がないんだから。
死ぬ直前まで歩けるようには、運動機能を維持できる習慣を身に着けるという事。健康寿命を増やし、寿命を全うするその瞬間まで自分で歩ける様でありたい。そう強く思う人こそスクワット!!
スクワットが身体に良い理由
メリットはたくさんありますが、ここでは簡潔に3つに纏めました。詳細は本をご覧ください!
・全身の筋肉を効率よく鍛えれる。
・全身に血液が巡る
・自律神経のバランスを整えられる
運動習慣のない人が上半身の筋肉も鍛えようとすると、時間と労力が必要で続けにくくなります。でも、スクワットなら身体全体の筋肉の6~7割を占める腰から下の筋肉を効率良く鍛えることが出来ます。
※筋肉について関連する過去記事はこちら↓
本当に筋肉をつければ腰痛は治るのか??
人間、老いを感じるのは足腰が衰えた時です。
お年寄りが転倒、大腿骨の付け根を骨折して足腰が弱りそのまま寝たきり。という話は良く耳にしますし、うちで飼っていた犬も脚が弱ってからは急速に衰えていきました。歩けなくなると活動量自体が激減し、脚の筋肉が減少することでふくらはぎの筋肉の静脈によるポンプ活動が行われなくなり、身体全体に循環する血液量も減っていきます。
まず現状を把握(ベースラインの確認)
現状、脚の筋肉はどれくらいなのか? 効果を判定するためにも確認しておきましょう。
家の中で普段使う椅子でOK。
ちなみに身長140㎝位の軽い女性と、身長180㎝の太った男性だったら、同じ椅子使っても掛かる負荷が当然変わります。大事なのは、自分の中の一貫した基準。
一つの評価として、「椅子から片足で立ちあがれるかのテスト」
やってみたら分かりますが、上半身を微動だにせず立ち上がろうとしたらメチャ難しい。勢いをつけるのではなくて、自然に前傾姿勢になるのはOK。ダメなのは、一回背もたれに背中を預けて反動をつけて起き上がるやり方。毎回やり方が変わらない様に、自分の中でルールを決めておくこと。
もう一つ評価法として、体脂肪計で筋肉量を測定するなら、測る時の状態を一定にした方がいいです。
例えば、起床時なら測るときは毎日その時間。お風呂入った後なら、お風呂入った後。身体の水分量や体温が違うと、数値も結構変わりますので、出来るだけ同じ時間の同じ状態で。
スクワットする時の注意点
ここもポイントだけ記載してます。
・つま先と膝の向きをそろえる
・腰を曲げずに膝の角度は90°まで(膝が痛くならない人・より強い負荷をかけたい人を除く)
・ゆっくりと時間をかけて行う
腰を曲げずに、下ろすのに4秒・上げるのに4秒。痛みを感じたら無理しない(しんどいのは大丈夫!!)。高齢の方で転倒する恐れがあったり、膝をあまり曲げられない方は椅子や壁を使って御安全に。
※より実践的なものとして、書中に「スクワットを行うに当たっての10の心得」が載っています。
スクワットを継続する方法
何が一番難しいって、“継続” すること。人生の課題ですが、スクワットもしかり。僕は出来るだけ人を巻き込んでスクワットをやってます。
家族・友人・恋人、誰でも良いですが、一緒にいる時間が長い人がベターです。
風呂に入る前や、決まった時間に日課にしてしまう方が続けやすい。いまいち気乗りしないときも決まった時間帯に一緒にやる人が居れば、「ふう、やれやれ」と思いながらもやれます。
あと、スクワットなら室内で出来るので天気にも左右されないのが良いところです。
個人的にやってるのは、重りを持って20秒間ゆっくりと深くスクワットを4~5回+10秒休憩 × 8セット
合計4分間だけ頑張るタバタ式トレーニングを参考にしてます。
やる気なくして三日坊主でも四日目にすれば、週2回くらいはできる!!とにかく、まずはやってみてから文句言いましょう!!(自分に向けて)
テレビ(金スマ)を見ていて気になった点
4月20日(金)に金スマで、この本の内容が放送されていましたが、触れ込みが“一日たった10回!超簡単スクワットで体激変”
「……、本には10回とは書いてなかったような。大げさちゃうか」
内容は、森昌子さん(59歳)と、長山藍子さん(76歳)が1ヵ月間1日10回のスクワットを行って効果を検証するというもの。
長山さんは1ヵ月で筋肉が3.7㎏も増えたとなってましたが、1日10回のスクワットのみでそれだけ増えたかというのも甚だ疑問。
収録期間中は食事も気を付けてたかもしれないし、スクワット以外の運動もいつもより増やしたかもしれない。あんまり変わってなかったら放送されないかもしれないから努力するでしょうし。全ての活動をモニターできている訳でないから「1日10回のスクワット」がいくつもある改善要素の内の一つなだけで、スクワットだけが原因とは考えにくい。
事実、森さんと長山さん共に最初の1週間で筋肉量が0.9㎏増えたけど、森さんはその後は変化なしでした。
放送で小林先生も言ってましたが、「(普段)何もやってない人だからこの結果」な訳であって、全く運動していない人にとってのスクワット10回と、そうでない人で効果は全く違います。
森さんは、他に舞台など日頃の活動量がTVを見る限り活発そうでしたので、純粋に1日10回のスクワットだけじゃあまり効果ない気がします(円さんも言ってた)。
金スマで後半ずっと、少しずつ椅子を低くして一回一回「合格!」と判定しているのが退屈で、ぼーーっと「こんなんで盛り上がってて日本平和やな。。。後ろで脚組んで座ってる赤い服の女の人達、なんなんやろ…」と思いながら見ていましたが、終わりの方に、テロップで申し訳程度に血流量UPの内容が流れてました。
1ヵ月のスクワット生活のおかげで、被験者の血流量が
●5.9ml/分 → 9.1ml/分
●5.9ml/分 → 9.4ml/分
それぞれ約1.5倍にUP!!
「・・・そっちのほうが凄いやん!! そこ、ちゃんと放送せな」
おわり