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知っておきたい「腰痛診療ガイドライン」について

HPに載せていた「腰痛診療ガイドライン」について少し触れたいと思います。

 

腰が痛い男性

腰痛診療ガイドライン

 


 

腰痛を始めとする慢性痛の分野では、日本は欧米と比べてかなり後進国です。
ヨーロッパでは1990年代にはガイドラインが出来上がっていましたが、日本は2012年に制定されました。

 

ガイドラインは「指針」とか「推奨されるもの」で、治療や診断の手順についてや、手術は本当に有効か。など患者の持つ様々な疑問について要約と解説がつけられています。

 

過去の常識は現在の非常識!!

その内容は何を以て信用できるのか? ですが、長年世間で常識とされていたことが実は間違っていた。という事は頻繁にあります。

 

例えば、マーガリンは万病の元といわれるトランス脂肪酸の塊ですが
僕たちが子供の頃は、マーガリンは植物性油で動物性油のバターより安くて健康に良い。
と聞かされていましたし、給食でもおなじみでした。
※マーガリンは今年2018年からアメリカで使用が禁止されます

また、「血圧が低いと体に良くない」とか、「脳に巡る血流が少なくなるので認知症になり易い」と言われていましたが、病気やケガからくる低血圧でなければ問題は無い。と言われています。

 

 

間違った認識でも、周りが皆声を揃えれば、それが正しいものとされてしまいます。

 

 

ガイドラインは世界中の様々な研究結果、研究データを基に作成されています。

特定の地域・集団に属する人々を対象に、長期間にわたってデータをとり、少人数だと偏った結果が出る可能性があるので出来るだけ大きな母体が望ましく、プラシーボ効果(思い込みによる影響)、スポンサー(製薬会社や企業、大学)やそこに属する研究者によって結果を操作できる様な状況を排した方が信憑性が高いと考えられています。

世界中で発表されている様々な研究結果も、その評価方法によって「信頼できる度」が設定されているので、それらを纏めたものが腰痛診療ガイドラインです。

 



腰痛診療ガイドラインの解説と要約抜粋


腰痛診療ガイドラインのエビデンスレベルと推奨グレード

 

 


「Aという結果も出てるしBという結果もある。しかしCの場合においてはDと考えられる」みたいな、結局どっちやねん!!という内容も多いですが、その事から「はっきり白か黒かは言い難いんだな」という事は分かってきます。
(南江堂から2,200円で発行されていますので、気になる方は本屋さんで立ち読みしてください)

 

長引く腰痛の対処法

少し前、福島県立医科大学会津医療センター白土修先生がTVに出演されていました。

福島県立医科大学整形外科は日本の腰痛治療の最前線にあり、白土先生は腰痛診療ガイドラインの策定委員長をされていますが、先生自身も腰痛持ちだそうです。

 

その白土先生曰く、長引く腰痛の一番の対処法は・・・

気にしすぎるな。自分も腰痛持ちだけどフルマラソンを年に4,5回走ってる。
痛いながらも動ける範囲で動きなさいよ。

でした。

エクササイズしている女性


 

このメッセージに対する受け取り方は様々だと思います。

納得する人もいるでしょうし、本当に苦しみの真っただ中にいる方は、「出来るもんなら言われなくてもやってるよ!」 といった感想もあるかもしれません。

 

でも、紛れもない「真実」です。

 

昔は、「出来るだけ安静にしていてください」と言って、湿布だけ渡して返す病院が殆どでした。情報はどんどん変わっていくので鵜呑みには出来ませんが、アップデートされた情報の後ろにある根拠に目を向ける様にすれば、間違った情報に振り回される事が減りそうな気がします。 そこが難しいんですけど。

※痛めた直後や炎症起きてる真っ最中は、何をやっても痛いです。
無理に反らしたり、熱い風呂に入ったりという荒療治は行わず、出来るだけ普段通りの生活を心掛けてください。

 

 

 

 

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